KurashiHistory

時空で語る新世界の魅力(奇跡を感じる新世界とは)

新世界で飲む人たちに大切にして欲しいマナー

今回は、新世界の顔とも言える動物園の前に上杉酒店を構える上杉店主にインタビューさせていただきました。


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子供のころから、今に至るまで新世界の町で生まれ育ち、酒店と立ち飲み屋を経営された上で感じられた

新世界の町づくりをしていく上で大事にして欲しい「マナー」についてに語っていただきました。

 

Q 立ち飲み屋のルールとは?

 

うちの酒店も立ち飲み屋を経営していますが、お客さんが3人以上の来店はお断りしています。

 

3人以上だとそこだけで世界ができてしまって揉めてしまうこともある。

だから、横の人が後ろ向いてる状態だと、お酒入って機嫌悪くなることもある。

 

立ち飲みで飲むと言うのは、ひっついて飲むところ。

周りの方のことを考えてもらって、

めちゃくちゃ飲んでベロベロに飲むのは別の商売や。

 

よくテレビで大騒ぎしているイメージが立ち飲み屋にあるけど、

立ち飲み屋はどっちかというと銭湯的に近いと思う。

 

入ってきて、周りの方に気を使いながらも、ゆっくりとリラックスする。 

だから、グデングデンに酔っ払うのは守備範囲が違う。

 

Q なぜ、そこまでルールを徹底されているのですか?

 

飲みに来た限り、

新世界に来た限りは

「良い思い出で帰って欲しい。



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お酒を飲ませるだけなら、誰でも飲ませられる。

安全に、「いい思い出」を持って帰ってもらうことが店の役目やと思います。

 

そうやって「いい思い出」を持ってもらえることが、新世界が愛されている一つの要因だと思います。

 

だから、うちのお客さんは、二人まで。

飲みすぎないように、安全な形で帰してあげないと。

 

酔っ払いすぎて、得する人なんか一人もいてないじゃないですか。

酔っ払い過ぎたら、飲んでいる人も困るし、お店もかなんし。

もちろん、お酒は、深酒をしたり、飲んで騒いだり

そういう気持ちの時もあるし、そういう店も必要やと思うけど。

 

飲みすぎないように見極めるのが、立ち飲み屋の仕事やと思います。

独特の雰囲気があり、人情味がある人が多い新世界ですが

 

Q 今後、新世界の町づくりで考えていることはありますか? 

 

結局ね、新世界のこの雰囲気を保つには、僕らみたいにこの場所に住んでいる人が居なくなると無くなってしまうと思います。

 

店を経営する側の意見としては、夜くらいは寝かせて欲しい。


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飲む人のなかには、夜中まで大騒ぎする人が居らっしゃいます。

 

大きな繁華街はそうかもしれない。

夜寝られないから別宅を設けないといけなくて、オーナーさんが不動産屋になってしまいます。

 

そうなってくると、町って崩壊してくる。

やっぱり最低限、町の人たちが困らない形で遊んで頂かないと。

 

新世界来てくれる人は、なんでかというと、昔の店が何軒か残っているから。

  

Q 新世界の町周辺で飲んでいる人に思うことはありますか?

 

まぁ、西成のおっちゃんらは、どっちかというと田舎のおっちゃんらなんで、

みんな性格はいい人らなんですよ。

 

 

怖いというイメージがありますが、 

ただ、非常識なことをする人がわずかながら中にいてるから、そっちの悪いイメージが残ってしまっている。

 

でも、天王寺公園エントランスエリア「てんしば」で若い子らお酒飲んでるじゃないですか

風体と年齢が違うだけで、やってることが変わらへんと俺は思うんやけど。(笑)

 

大切なことは、飲んでる、飲んでないじゃなくて

町に来る人と、町で商売している人が共存をしていくため、

ゴミのポイ捨てをしないとか、地域に対しての配慮とかのような気がします。


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<インタビューを通じて>

町のこの雰囲気の良さは、住んでいて商売している人がいるからこそという大切な基本を教えていただきました。

 

だからこそ

「家族連れが安心して楽しめる町」

に繋がっていくような気がします。

 

 

これから、新しく新世界に来られる方には

新世界の魅力はこの町を何十年も住んで作って来られてた方々いるからこそという事実を知ってもらいたいなと思いました。