新世界のジャズレーベル「澤野工房物語」後日談〜新世界の魅力や下駄屋について〜
「澤野工房」さんのインタビュー第二弾!
今回は「下駄屋の今後」や「新世界の町」についてインタビューさせていただきました!
Q 下駄屋の今後は?
「下駄屋」は競争相手おらへんから絶対面白いなと思う。
現在、下駄屋は大阪市内には2軒しかない。
鼻緒を作る人が超高齢やからな。
鼻緒の原材料の準備から、鼻緒を作る人も全員全体的に供給してくれる量が減った。
問い合わせても、みんな私達と同じ年の年代
子供さんに伝わってない。
辞める人がいたら拾う人がおるからひょっとしたら、いける可能性があるのかもわからへんけどね。
Q コロナ禍は、どういう状況でしたか?
もう仕事になれへん。
履物なんて日に、お客さん1人が2人。
外に人が歩いてないんです。
CDも少ししか売れず、もう売り場が全滅になった。
リアル店舗もなくなっていって、コロナ禍の最盛期は商売にならなかった。
今も、大変ですよ。
でも何とかせなあかんだけ。
なんとか、せなあかんのは、慣れてるから。
Q 思い出残っているコンサートは?
通天閣の3階と、店の前でやった路上コンサートかな。
通天閣は、めちゃくちゃおもろかった。
そのコンサートで、「人がはしゃいでくれた」のが、面白かった。あと仲間ができたのも嬉しかったね。
コンサートって言えないかもしれないけど。
澤野工房の前でやったライブも面白かった。ミュージシャンと一緒にライブやるから。
その日は澤野個人の手持ちの在庫を持ってきて1日限りの中古レコード屋をして、ライブの盛り上げのためにイベントを盛り上げて、一体感のあるライブでした。
Q 澤野さんが感じる新世界の魅力は?
「大好きですよ、新世界。
こんなええとこないねん!
新世界は、いい意味で、人のことを気にせんでいい。
でも、知ってる人は挨拶する。
ほんまにこんなに暮らしやすいところはないです。」
ただ、最近入れ替わって来てるからちょっと心配だなというところもある。
世代交代については、まだ新世界市場も新陳代謝できてない部分がある。
Q 今後、新世界の町おこしで今後考えられていることはありますか?
新世界自体の魅力はいっぱいあります。
新世界市場は、今はシャッター閉まっている店が多いけど。
屋台など飲食店をやれば人が入ると思ったのでみんなで、店の前を貸してもらえるように運動して、人の賑わいはできてきました。
人は来ると思うね。
あとは、「その店にしかないもの」が大切かな。
特徴ある店は残るべくして残っている。
例えばコロッケあるやんか。
コロッケ、カツサンド美味しいから並ぶ。
今、新世界で残っているところは、特徴があるお店だったり、残るべくして残ってます。
お漬物屋さんは自分のところで値段決められるものあるし。
自分のところで少なくとも定価が決められる。
近藤さんのカフェも、スラウェシコーヒー豆を扱っているが、扱えるところはなかなかない。
友達を連れて行ったら、このコーヒーとかめちゃくちゃ美味しいって言ってくれた。
町おこしっていうのは、
「ここに来ないとないものがある」っていう部分を一軒ずつ作っていくことやと思います。
それが集合体になって新世界は残っていくと思います。
<インタビューを通じて>
澤野さんのお話は、軸が常にあって、
「心地の良さ」と「他にないオリジナル性」のこだわりが一貫してました。
それは、街の魅力を語る時も、下駄屋さんの話をする時も。
下駄屋さんがジャズレーベルをやっているのは、本当に唯一無二。
ぜひ、一度、澤野さんのお店を訪れてみてください。
『澤野工房物語 ~下駄屋が始めたジャズ・レーベル、大阪・新世界から世界へ ~』(DUBOOKS)
www.jazz-sawano.com
https://diskunion.net/dubooks/
澤野さんのCDを是非、聞いてみたいという方はこちら!