KurashiHistory

時空で語る新世界の魅力(奇跡を感じる新世界とは)

「新、世界の中心で愛を叫ぶ。」 新世界街おこしの原点 ジャンジャン横丁インタビュー

新世界の南エリア150メートルほどある「ジャンジャン横丁


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組合の代表から、若手の会の理事長を歴任され、大西煙草店を経営される大西代表に
新世界の街興しの原点とも言われるジャンジャン横丁での、街興しをスタートされた経緯をインタビューさせていただきました。


Q ジャンジャン横丁の街おこしのきっかけはどういうものだったんですか?

元々は、当時2003年ごろに若手だからこそできる新しいことをどんどんやって行こうと思いました。

そこで、ジャンジャン横丁店主の年齢が40代〜50代の若手の会を作ったのがきっかけです。名前は「新世代」。

なぜ、そうしたかと言うと、最終的には新世界全体の若手の会を作るのが最終目標だったからです。


ただ、まずは、実際に行う活動は自分たちでやるのは「楽しく」やろうと。
「楽しく」やるには、「しがらみ」を作ってはいけない。

「しがらみ」というのは、この活動をやるからお金を頂戴と、
いろんな人から、補助金のようにお金をもらってやるやり方ではない。
「最初は、自分らで活動して、自分らで完結する。」


Q 新しく街おこしをする際に大切なポイントはありますか?

結局ね、まずは、人材ですねん。2人以上、3人おったらベスト。その人数の「アホ」がおったらいい。

「アホ」と言うのは、「金は自分らで出して楽しいことだけ」をやろうとした人たちのこと。

Q その3人はどうやって集まったんですか?

内輪のメンバーの飲み会が毎晩あっただけです。(笑)

仲の良い3人が飲み会で酒を飲みながら「あーでもない、こーでもない」と、毎晩のようにジャンジャン横丁がどうなったら良くなるかを話し合ってました。

その中で、酔っ払ったらいいアイデア出すやつがおったんです。

そのアイデア

「新、世界の中心で愛を叫ぶ」

です。

ええやんけ、それ!ってなりました。



 

これから、いろんな活動をする時に「愛」をテーマにしたものを全てやろうってことになりました。
そこから、アイデアを一つずつ実現していきました。


具体的にはどのような活動があったのですか?

誓いの鍵、愛のロープ、今昔写真展、ジャンナリエ、商店街の名前アンケート
など。

とにかく、最初は、お金がかからない活動がほとんどで手作りで、材料もコーナンで買って来て作ってました。

誓いの鍵

2006年(平成18年)7月27日より新世界の商店街「ジャンジャン横丁」(大阪市浪速区)内に設置されているハート形のオブジェにカップルらが愛を誓って掛ける「誓いの鍵」(※2023年5月 現在は、撤去されております。)

 

 

このような形で活動していたら、新世代ができた後、「新世代」に対して、「うちらもやろうやないかい」ということで、他の商店街も新世代のように、奮起していくつかできました。そして、それぞれの若手の会が集まる機会がでありました。

 

Q  若手の方が集まったの会、どのような活動になったのでしょうか?

最初は、活動を始めた自分が司会をしないといけないと思ったんですが
その必要はなく、みんなやる気満々で、積極的で、
新世界をどうしたらいいのかという意見が、ドンドン集まってきました。
どうするかと色々話して決まった

最終的には、合併して新世界全体の若手の会にしようやないかとなって、

そして、決まった名前は、「新世界援隊」ていう名前になりました。
それは未だに続いています。

詳しい経緯はこちらから

https://ameblo.jp/shinsekaizyoho/entry-11636374228.html

2008年12月に『新世界援隊』が結成されました。

 

 

Q 街おこしをしていく上で大事にしている考え方はありますか?

若手の人が意見を言ってくれた時に、面白いなと思えるものは絶対に実現させてやる。
というのも、意見を言った人は、「自分の意見が通った」となる。
自分が言った発言が実現するということは、ものすごく嬉しい。
そうすると次の会でも、ドンドン意見を言ってくれる。
もちろん、お金がかかりすぎて没になることもありますが、それでも積極的に意見を言うのは大事だと思います。

とにかく、最初はいいなと思ったものをドンドンお金をかけずに手作りでやっていくことです。

そして、自分たちのポケットマネーでできることをやって行くと
やりたいことをやっているので、ひたすらに楽しかった」のを覚えています。

 

 

Q 将来的に新世界の街について思うことはありますか?

新世界自体をどういう方向性で持っていけるのか?

外部産業が入るかどうかの問題、魅力的な新世界であり続けることがそれを可能にさせる。


街の魅力を発信し続ける方法をいろんなところで考えるようにしないといけない。

新世界は悪いイメージがあんねん。
大阪に長いこと住んでる人でも、怖いってイメージがまだまだ残ってる。

そういう人たちにまず知ってもらいたいことは、

新世界で一番言われるのは、昭和レトロ。
昭和を感じる。
難波やキタは昭和は感じへん。



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なんで昭和レトロと言われるのは、結局は、開発されてなかったから。
開発されなかったことが逆に魅力になってる。
「元からあるもの」が色々注目されている。

進化する街と言われるけど、
街並みは、進化させない方が逆にいいかもしれんと思う時もあります。

うちタバコ屋やってるけど、古くなってボロボロやったから建て替えた。
全部、潰して新しくしたんですけど、
デザインは昔のままや。笑


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昔のままの雰囲気を残しています。

 

<インタビューを通じて感じたこと>

街おこしのイメージは、街のえらい人たちが、会議をした上で地域がみんな協力しあって、お金をかけてイベントをするというイメージがありました。

 

新世界の街おこしの原点は、全く違いました。

「若い世代が、楽しんでできることを、お金をかけずに実現」していくことからスタートされていました。

 

何よりも大西代表自体が、「やりたいことをやって、楽しんで街おこし」をされていて

とにかく気さくな方で、パワーにあふれる方でした。

 

何もないところからも、マイナスな状況すら跳ね返してしまう行動力とパワー。

そして、「しがらみ」を感じない懐の深さを感じました。

皆さんもぜひ、この優しさと懐の深さの原点とも言えるじゃんじゃん横丁に訪れてみてください。