もし喫茶バンビが新世界に残っていたら 新世界を深く知る山口さんインタビュー
喫茶バンビは、当時の人にとっては知らない人がいない位有名なお店だそうです。
そんな喫茶バンビが「もし新世界の町に残っていたら?」というテーマで元店主である山口さんにインタビューさせていただきました。
Q 喫茶バンビの由来は?
うちの喫茶バンビですけど、その自家焙煎でコーヒーの豆を煎って、それでコーヒーを立てました。
そのコーヒーの焙煎の仕方を教えてもらった店が難波にジャズ喫茶バンビがありました。
これは本当にもう本物の店で、とてもいいお店でした。
内装もよくて、音響も良かったです。
タラゴンというめちゃく大きなスピーカーで、プレイヤーやアンプもすごかった。
そのお店は実は、うちの母親の親戚でした。
そこでその焙煎方法や味を教えてもらいました。
そこが新世界の喫茶バンビのルーツですね。
今はもうないんですけど、難波のジャズ喫茶バンビといえば有名で、知らない人がいないお店でした。
難波で待ち合わせといえば、「ジャズ喫茶バンビで待ち合わせ」をと言われる位でした。
Q もし喫茶バンビが残っていたら?
今の環境だったら、喫茶店っていうのも一つありかもしれない。
逆に昔のメニューでも全然いけるのかもしれない。
今だったら、もういっぺんやってみてもいいかなという思いももありますね。
現実的な話なんで、もうトイレをきちんとして、綺麗に男女分けて管理するとか内装はかなり手を入れないといけないかもしれない。
喫茶店というものがやっていける気はする。
通天閣の下にあるドレミさんも、観光客の人がホットケーキとかチョコレートパフェとか素朴なものが受けるんじゃないかなと、オーソドックスなものが逆に新鮮なのかもしれない。
写真は喫茶タマイチのプリンとホットケーキ
そういうメニューがあれば、生き残ることもできたかもしれないですね。
ただ、バンビもし残ってたらしたら、セルフプロデュースする力必要じゃないかと思います。イメージづくりをして行ったら行けそうな気がします。
Q 喫茶バンビでセルフプロデュースするとしたら?
今から考えると、コーヒーで勝負したら良かったのかもしれないですね。
こだわりを持っていた直焙煎を打ち出すなど。
普通は、表に自家焙煎って打ち出すんですよ。
うちは、店の裏で豆を自家焙煎してコーヒーをだしていた。
東京の方から来た人がコーヒー飲んだ感想として
「失礼やけど、ここでこんなコーヒー飲めるとは思わなかった。」
と、言われたこともあります。
焙煎する時に、かなり深めに煎って、ほとんどアイスコーヒー用の豆と同じくらいの深さにして、コーヒーを立てる時も、袋に10人前をまとめて立てるやり方でした。
結構、このやり方だと温度管理も大変なんです。
予熱を出してからやるので、寒い季節や暑い季節は、季節によってやり方を変えないと行けないんです。
コーヒーってねやっぱり苦いんですけど、苦味だけを出しててもだめ。
僕も自分もやっぱり焙煎してるからコーヒーだよけども、その苦味だけを出すでも駄目。
苦味だけでは美味しくない、やっぱり深みも必要になる。
近藤の会長のスラウェシコーヒーは、ある程度、深くやっている。
あれはとても良くて、万人が飲める味ですね。
Q 今でも残っていたら本当に新世界での有名店になってそうですね。
でも、それは、才能は必要だと思います。
ただ単に職人ではだめで、
プロデュースの仕方が、よければあまり美味しくなくてもいける。
今から考えると、忙しく過ぎて、仕事を考える余裕がなかったかも。
今日、どうする。
明日、どうする。
っていう感覚だった。
お客さんが来ないと、どうやって来るようにするかを考えると思うんですが、
あんまりにも忙し過ぎて、仕事への執着がなかったかもしれないです。
<写真提供:新世界情報ブログ>
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